社労士の仕事にもAIを使ってみたいけれど、どの業務なら任せていいのか、顧問先の情報を入力して大丈夫なのか、迷っていませんか。ChatGPTのような生成AIは便利そうに見える一方で、守秘義務や個人情報のことを考えると、なかなか最初の一歩が踏み出せないですよね。
実は、社労士事務所のAI活用でつまずく原因は、ツール選びよりも「何を入力してよいか」が決まっていないことにあります。線引きさえできれば、説明文の下書きや就業規則の見直し、法改正の整理といった業務は、今日からでも手間を減らせます。
この記事では、社労士がAIでできる業務と、任せてはいけない業務をまず整理します。そのうえで、守秘義務と個人情報保護の考え方、事務所でAI活用を始める手順を、AIに慣れていない方にも分かるように順番にまとめました。読み終えるころには、あなたの事務所で最初に何から試せばいいかがはっきりするはずです。
- AIに向くのは説明文の下書き・就業規則の見直し・法改正の整理などの文章作業
- 申請書類の内容判断と最終確認は社労士が行い、AIは下書きと点検の補助に使う
- 職員にも守秘義務があるので、入力してよい情報を所内ルールで先に決める
- 最初は個人情報を使わない業務を1つに絞り、プロンプトを型にして共有する
社労士のAI活用でできる業務と任せない業務

まずは、社労士の仕事のどこにAIが向いていて、どこは任せてはいけないのかを整理します。生成AIの利用は急速に広がっています。総務省の調査では、日本で生成AIを使ったことがある人は2025年度に58.8%となり、前年度の26.7%から大きく伸びました(出典: 総務省「令和8年版 情報通信白書」)。顧問先の担当者がAIを使い始めているなかで、社労士の側も「どう使うか」を決めておきたい時期です。
ざっくり言うと、AIが得意なのは文章のたたき台づくり・要約・整理です。反対に、法令に照らした判断や、行政機関に出す書類の最終的な中身は社労士が責任を持つ部分。この線を最初に引いておくと、使い方に迷いにくくなりますよ。
| 業務 | AIに任せやすい部分 | 社労士が行う部分 |
|---|---|---|
| 顧問先への説明・メール | 文章の下書き、言い回しの調整 | 内容が法令や事実に合っているかの確認 |
| 就業規則 | 条文の言い回しの修正案、新旧対照表の形づくり | 改定内容の判断、法令との整合の確認 |
| 法改正・裁判例 | 資料の要約、論点の整理 | 施行日や対象の確認、顧問先への当てはめ |
| 申請書類・帳簿書類 | 記入漏れ・誤字の点検の補助 | 書類の作成と内容判断、提出の判断 |
(この表は実務を整理するための目安で、公式の分類ではありません)
顧問先への説明文やメールの下書き
いちばん手軽に効果が出やすいのが、顧問先への説明文やメールの下書きです。伝えたい要点を箇条書きで渡し、「中小企業の社長向けに、専門用語を使わずに説明して」と頼むだけで、読みやすい文章のたたき台ができます。
社労士の仕事では、同じような説明を何度も書く場面が多いですよね。たとえば、社会保険の加入要件、年末調整の書類の集め方、育児休業の手続きの流れなど。こうした説明は、毎回ゼロから書くと意外に時間がかかります。AIに下書きを任せ、あなたは内容の確認と、その顧問先に合わせた一言を足すことに集中すれば、作業の重さがかなり変わるかなと思います。
ポイントは、AIに渡す情報を「一般的な制度の説明」にとどめることです。顧問先の社名や従業員の名前、給与額などは入れずに下書きを作り、最後に人の手で固有の情報を書き足します。こうすれば、守秘義務の面でも安心して使えます。
メールの返信文、セミナーの案内文、ニュースレターの原稿なども同じ考え方で下書きできます。文体を「ていねいに」「やわらかく」と指定し直せば、何パターンも試せるのも便利なところです。
就業規則の見直しと新旧対照表づくり
就業規則の仕事では、条文の言い回しを整える作業や、改定前と改定後を並べた新旧対照表づくりにAIが役立ちます。法改正に合わせて見直すとき、どの条文が影響を受けそうかの洗い出しを手伝ってもらうのも一つの使い方です。
たとえば、ひな形の条文を貼り付けて「この条文を、読む人に誤解されにくい表現に直す案を3つ出して」と頼むと、表現の候補が並びます。どれを採用するかを決めるのはあなたですが、ゼロから言い回しを考えるより、ずっと早く進みますよ。
新旧対照表も、改定前と改定後の文章を渡せば、表の形に整えるところまではAIが得意な作業です。ただし、AIは条文の一部を勝手に省いたり、言葉を言い換えたりすることがあります。表にした後は、元の文章と一字ずつ照らし合わせる確認を必ず入れてください。
顧問先の就業規則を丸ごと貼り付けるときは、社名・所在地・独自の手当の名前など、会社が特定できる情報を伏せてから入力するのが安全です。
法改正や裁判例の要点整理
法改正の資料や裁判例のような長い文章を、要点だけにまとめてもらう使い方も向いています。厚生労働省が公表した資料などを読み込ませて「中小企業の人事担当者が押さえるべき点を5つにまとめて」と頼めば、顧問先向けの案内のたたき台になります。
社労士は法改正のたびに大量の資料を読み、顧問先に分かりやすく伝える役割を担いますよね。AIに最初の要約を任せると、全体像をつかむまでの時間を短くできます。ほかにも、セミナー資料の章立てを相談したり、会議の記録を読みやすくまとめ直したりと、「整理する」作業全般で力を発揮します。
頼み方の例を挙げておきます。資料を貼り付けたうえで、次のように指示すると、顧問先にそのまま説明しやすい形で返ってきやすいです。
指示例(法改正資料の要約)
次の資料は、労働関係の法改正について国が公表したものです。
従業員30人ほどの会社の人事担当者向けに、
①何が変わるか
②いつから始まるか
③会社がやるべきこと
の3つに分けて、専門用語を使わずにまとめてください。
資料に書かれていないことは推測で書かず、「資料に記載なし」と書いてください。
最後の一文がポイントです。「資料にないことは書かない」と最初に伝えておくだけで、AIが知識で勝手に補ってしまう失敗をかなり減らせます。
ただし、AIに「最新の法改正を教えて」と知識だけで答えさせるのは避けたほうがいいです。AIは学習した時期より新しい情報を知らないことがあり、古い内容をもっともらしく答える場合があります。要約させるなら、元になる一次資料をあなたが用意して渡す。これが安全な使い方です。
申請書類の最終判断は社労士が行う
行政機関に出す申請書や届出書の作成と、その中身の判断は、AIに任せず社労士が行います。AIは記入漏れや誤字の点検、添付書類のチェックリストづくりといった補助に使うのが向いています。
社会保険労務士法では、労働社会保険諸法令に基づく申請書等の作成や提出手続の代行、帳簿書類の作成などが社労士の業務として定められています。そして、社労士や社労士法人でない者が、報酬を得てこれらの事務を業として行うことは禁じられています(出典: e-Gov法令検索「社会保険労務士法」第2条・第27条)。
つまり、書類の内容に責任を持つのは資格を持つ社労士です。AIの出力をそのまま書類に写すのではなく、「点検役のアシスタント」として位置づけるとちょうどいいですね。たとえば、記入済みの書類の項目名だけを並べて「よくある記入漏れのパターンを挙げて」と聞けば、見落とし防止のチェックリストが作れます。
助成金の申請でも同じです。要件の整理や必要書類の一覧づくりはAIで下書きし、支給要件に当てはまるかどうかの判断は、最新の要領をあなたが確認して行いましょう。
社労士がAI活用で守るべき守秘義務と個人情報
次に、社労士事務所がAIを使うときに一番気をつけたい、守秘義務と個人情報の扱いを整理します。社労士が扱うのは、給与やマイナンバー、健康状態、労務トラブルの内容など、とくに慎重に扱うべき情報ばかりです。ここを曖昧にしたまま使い始めると、便利さより不安のほうが大きくなってしまいます。
職員も負う守秘義務と入力の線引き

守秘義務は社労士本人だけでなく、事務所の職員にもかかります。そのため、AIに入力してよい情報と入力しない情報の線引きは、所長だけが分かっていても足りません。事務所全体で共有する必要があります。
社会保険労務士法では、開業社労士や社労士法人の社員が、正当な理由なく業務上知り得た秘密を漏らしたり盗用したりすることを禁じています。さらに、事務所の使用人その他の従業者にも同じ義務があり、どちらも辞めた後まで続きます(第21条・第27条の2)。
実務での線引きは、次のように考えると分かりやすいです。
- 入力してよい: 一般的な制度の説明、公開されている法令や資料、伏せ字にした文章
- 伏せてから入力: 就業規則の条文、相談内容の概要(社名・氏名・金額などを伏せる)
- 入力しない: マイナンバー、健康情報、個人が特定できる給与データ、トラブルの当事者情報
迷ったときは「この文章が外に出たら、顧問先や従業員が困るか」で判断するとぶれにくいですよ。
個人情報保護委員会の注意喚起の要点
個人情報保護委員会は、生成AIサービスに個人情報を入力するときの注意点を公表しています。事業者に向けた要点は、利用目的の範囲内かを確かめること、そして入力したデータがAIの学習などに使われないかを事前に確認することの2つです。
この注意喚起は2023年6月に出されたものです。個人情報を含む指示文を入力するなら、特定した利用目的の達成に必要な範囲内かを十分に確認するよう求めています。また、本人の同意なく個人データを入力し、それが回答の出力以外の目的で扱われると、個人情報保護法に違反するおそれがあるとしています(出典: 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」)。
社労士事務所にとっては、顧問先から預かった従業員の情報を、そのままAIに入れないことが基本になります。どうしても個別の事情をふまえて相談したいときは、氏名や社名を「A社」「従業員B」のように置き換え、金額や日付もぼかしてから入力しましょう。
個人情報の扱いは、使うサービスの規約や設定によっても変わります。判断に迷う場合は、個人情報保護委員会の公表資料を確認するか、専門家に相談したうえで所内ルールに反映してください。
学習されない設定と保存の違い
「AIの学習に使われない設定にしたから安心」と考えがちですが、学習に使われないことと、入力した内容が保存されないことは別の話です。この違いを知っておくと、ツール選びとルールづくりで迷いにくくなります。
たとえばOpenAIは、法人向けのChatGPT EnterpriseやChatGPT Business、APIで扱うデータは、初期設定ではモデルの学習に使わないと案内しています(出典: OpenAI「ビジネスデータのプライバシー」、2026年10月時点)。一方で、入力した内容はサービスを動かすためにOpenAIのサーバーへ送られます。どのくらいの期間データを残すかは、プランや管理者の設定によって決まる仕組みです。
つまり、法人向けプランを選ぶのは大事な一歩ですが、それだけで「何を入れても大丈夫」にはなりません。プランの選択と、入力する情報の制限は、セットで考えておきましょう。無料版や個人向けプランは、設定によって入力内容が学習に使われる場合があるため、業務で使うなら設定画面と利用規約を必ず確認してください。
誤回答を防ぐ一次情報での確認

AIの回答は、正しそうに見えても間違っていることがあります。社労士の業務で使うときは、数字・日付・条文・通達名などを、必ず法令や厚生労働省の資料といった一次情報で確かめる習慣をつけましょう。
生成AIは、存在しない通達や裁判例をもっともらしく作ってしまうことがあります。とくに法改正は、施行日が段階的に分かれていたり、対象となる企業規模が決まっていたりします。AIの説明だけで判断すると、思わぬ間違いにつながりかねません。
確認の手順としては、次の3つを意識すると安心です。
- AIの回答から、数字・日付・法令名・条文番号を書き出す
- e-Gov法令検索や厚生労働省のページで、その部分を探して照らし合わせる
- 違っていた箇所を直してから、顧問先向けの文章に使う
AIに「根拠となる条文名も書いて」と頼んでおくと、照らし合わせる場所が分かるので確認が早くなりますよ。
社労士事務所のAI活用を始める手順
ここからは、実際に事務所でAI活用を始めるときの進め方です。いきなり全業務に広げると、使い方がばらばらになったり、結局使われなくなったりしがち。小さく始めて、ルールと型を整えながら広げていくのがおすすめです。
最初に試す業務を1つに絞る
最初は、個人情報を使わずに済み、しかも毎月のように発生する業務を1つだけ選びます。顧問先向けのニュースレターの下書きや、法改正の案内文づくりなどが始めやすい候補です。
業務を1つに絞る理由は、効果が見えやすいからです。あれもこれも試すと、どれが役に立ったのか分からず、「なんとなく便利だけど続かない」で終わってしまいがち。1つの業務で「この作業が早くなった」と実感できれば、所内でも使い方を広げやすくなります。
選ぶときの目安は次のとおりです。
- 個人情報を入力しなくても進められる
- 月に何度か、似た作業が繰り返し発生している
- 出来上がりを人が確認しやすい(文章の下書きなど)
反対に、給与計算や手続き書類のように個人のデータが中心になる業務は、ルールが固まってから検討するのが無難です。
試すときは、1か月ほど期間を決めて、AIを使う前と後でかかった時間をざっくり記録しておくのがおすすめです。「ニュースレター1本に以前は2時間、今は1時間」のように数字で残しておくと、続けるかどうか、ほかの業務に広げるかどうかを冷静に判断できます。うまくいかなかった点もメモしておけば、次の業務を選ぶときの参考になりますよ。
入力してよい情報を所内ルールにする
AIを使い始める前に、入力してよい情報・入力しない情報・使ってよいサービスを、所内ルールとして文章にしておきましょう。口頭の申し合わせだけだと、職員ごとに判断がずれてしまいます。
ルールは長くなくて大丈夫です。A4用紙1枚ほどに、次の項目がまとまっていれば十分かなと思います。
- 業務で使ってよいAIサービスとプラン
- 入力してよい情報と、入力しない情報の具体例
- 個人名や社名を伏せるときの置き換え方
- AIの出力を顧問先に出す前に、誰が確認するか
- 困ったとき・迷ったときの相談先
国も、AIを開発する側だけでなく、業務でAIを使う側の取り組みをまとめた「AI事業者ガイドライン」を公表しています。2026年3月に出た第1.2版には「AI利用者に関する事項」という章があり、所内ルールを作るときの参考になります(出典: 総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」)。
ルールを作ったら、半年に1回くらいを目安に見直すとよいです。AIサービスの仕様や規約は変わることがあるので、そのたびに内容を確認しておきましょう。
プロンプトを型にして職員で共有する
うまくいった指示文(プロンプト)は、型として保存し、職員全員で使い回せるようにしておきましょう。同じ型を使えば、誰が使っても出来上がりの品質がそろいやすくなります。
たとえば、顧問先への説明文なら次のような型が使えます。
指示例(顧問先への説明文)
あなたは社会保険労務士事務所の職員です。
次の制度について、
【読み手(例: 従業員20人の会社の社長)】向けに、
専門用語を使わずに説明する文章を作ってください。
長さは【400字程度】、です・ます調でお願いします。
制度: 【制度名と伝えたい要点】
【】の部分だけを差し替えれば、誰でも同じ手順で下書きが作れます。型を集めたファイルを共有フォルダに置いておけば、新しく入った職員の教育にも役立ちますよ。プロンプトの保存や管理のやり方は、プロンプトの保存方法と管理術。おすすめツールを比較でくわしく紹介しています。
職員のAIの基礎知識をそろえたいときは、資格の学習を研修代わりにする方法もあります。どんな資格があるかは、生成AIパスポートは意味ない?取得のメリットとG検定の違いが参考になります。
まずは手を動かして試したい方へ
こうした指示文の型を、実際に使いながら身につけたい方のために、Udemyで入門講座を公開しています。お知らせ文や送付状の下書き、法令改正の調べものを、1回3〜4分・全10回の動画で学べます。各回に、そのまま使える指示文の全文つきのテキスト(PDF)が付いています。
▶ 講座を見てみる:士業のためのAI活用入門|30分で分かる調べものと書類作成の時短術
※税理士・社労士・行政書士の方向けの入門講座です。
顧問先に使い方を説明しておく
事務所でAIを使うことは、顧問先にも伝えておくと信頼につながります。「どの業務で使うか」「顧問先の情報をどう扱うか」「最終確認は誰がするか」の3点を説明しておけば、相手も安心できます。
何も伝えずに使っていて、あとから「AIに丸投げしているのでは」と思われてしまうと、せっかくの効率化が逆効果になりかねません。反対に、「説明文の下書きにAIを使い、内容は必ず社労士が確認しています」「個人情報は入力しないルールにしています」と先に伝えておきましょう。そうすれば、AIを上手に使っている事務所として受け止めてもらいやすくなります。
伝え方は、顧問契約の更新時の案内や、ニュースレターの一コーナーなど、ふだんの連絡の中で十分です。必要に応じて、顧問契約書や個人情報の取扱いに関する書面の表現も見直しておきましょう。
よくある質問(FAQ)
最後に、社労士のAI活用について、本文を読んだあとにも残りやすい疑問にお答えします。
無料版のChatGPTを業務で使ってもいい?
個人情報を入力しない作業に限れば使えますが、本格的に使うなら法人向けプランがおすすめです。
無料版や個人向けプランは、設定によっては入力した内容がAIの学習に使われる場合があります。一般的な制度の説明文の下書きなど、個人情報を含まない作業から試すのはよいと思います。業務で続けて使うなら、学習に使われない法人向けプランを選び、所内ルールとあわせて運用するのが安心です。
無料版を試すときは、「設定」→「データコントロール」で「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにしておきましょう。ただし、オフにしていても回答に👍・👎を押すと、その会話が学習に使われることがあるので、業務の会話では押さないルールにしておくと安心です。
AIで社労士の仕事はなくなる?
いいえ、なくなるのではなく、仕事の中身が変わっていくと考えられます。
書類の下書きや情報の整理といった作業は、AIで早くなります。一方で、申請書類の作成や提出代行は法律で社労士の業務と定められていて、内容への責任も社労士が負います。さらに、労務トラブルへの対応や、経営者の悩みを聞いて職場づくりを一緒に考える仕事は、人だからこそ価値が出る部分です。AIで浮いた時間を、こうした相談や提案に回せる事務所が強くなっていくはずです。
顧問先のAI利用ルールづくりも支援できる?
はい、就業規則や社内規程の延長として支援できる分野です。
総務省の調査では、日本企業の多くがすでに何らかの業務で生成AIを使っています。ところが、社員がAIに何を入力してよいか、出力を誰が確認するかといったルールが整っていない会社も少なくありません。自分の事務所でAIの所内ルールを作った経験は、そのまま顧問先への提案に活かせます。ほかの士業の取り組みも知りたい方は、税理士のAI活用ガイド|業務・費用・導入のコツもあわせて読んでみてください。
まとめ:社労士のAI活用は入力ルールから始める
社労士のAI活用は、説明文の下書き、就業規則の見直し、法改正の整理といった文章作業から始めると、無理なく効果を感じやすいです。一方で、申請書類の内容判断や最終確認は社労士が担い、AIは下書きと点検の補助役として位置づけるのが基本になります。
そして何より大切なのが、守秘義務と個人情報の扱いです。職員にも守秘義務がある以上、入力してよい情報と入力しない情報を所内ルールとして決め、法人向けプランの選択とセットで運用しましょう。AIの回答は、法令や公的な資料で確かめてから使うことも忘れずに。
まずは、個人情報を使わない業務を1つ選んで、今週のうちに試してみてください。うまくいった指示文を型にして職員と共有すれば、事務所全体の手間が少しずつ減っていきます。浮いた時間を顧問先との対話に回せるようになれば、AIはあなたの事務所の心強い味方になってくれるはずです。
最初の一歩として、文書の下書きと調べものからAIを試してみたい方は、Udemy講座「士業のためのAI活用入門」もご覧ください。顧問先の情報を守る3つのルールから、指示文の型、事務所への導入の進め方までを、短い動画でまとめています。
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